イラスト クリアキ・カリブー 挿絵 新聞 題字

クリアキ・カリブーvol.44

投稿日:

西日本新聞「クリアキ・カリブー」挿絵

クレバス転落

Client:栗秋正寿さま
連載44日目です。残すところあと6回。今回は栗秋さんが転落してまったクレバスの中から、安否確認をするダグさんのセスナ機を見送る瞬間を、ご本人の目線で描きました。

このイラストは、いろいろあれこれ考えあぐねました。
クレバスは、栗秋さんが 気が付かなかったくらいなので、俯瞰して見たら、彼が踏み抜いて開けた 身体の分だけの穴が空いているだけ。
よって、上から見る構図は却下。

クレバスの中にいる栗秋さん・・・四方八方 雪の壁だから、相当、引きのアングルでないと、どこにいるかわからない。
これもダメ。

クレバスからピッケルで這い上がるシーンは、以前に描いた断崖絶壁のクライミングの様子と被るから、これもやめとこう。

いつも制作に向かいながら、よく頭によぎるのは、こんな過酷な窮地に追い込まれることがある職業をされているなんて 想像だにできない 日本での彼の朗らかな表情です。
0.1秒で笑顔に変えられる顔といいますか、常に笑顔へのスタンバイが出来ている面持ちとでもいいましょうか。
それに、何か問いかけても、ネガティブな返答は一切ありません。

あの栗秋さんが、この時、どんな表情で、セスナ機の音お聴き、見送ったのでしょう。
何度も読み込むうちに
「ご本人の目線になってみよう」
と思いついて、今回の構図に落ち着きました。

このイラストに関しては、ご本人から
「メーデー! メーデー! ダグさん待って~‼」という心境や状況が、ひしひしと伝わってくる」
とお褒めのお言葉を頂戴しました。

この事故のために「ひどい打撲傷で1年間はずっと痛みました」とのこと。
それにしても 生還してくれて よかったです。

西日本新聞のリンクは後ほど。

-イラスト, クリアキ・カリブー, 挿絵, 新聞, 題字
-, , , , , , ,

error: Content is protected !!

Copyright© junsomamoto , 2024 All Rights Reserved.