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クリアキ・カリブーvol.50

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西日本新聞「クリアキ・カリブー」挿絵

冒険家の鉄則

Client:栗秋正寿さま
連載50日目です。ついに最終回。ズバリ、栗秋さん自作の曲名である「デナリの夕焼け」を描きました。

最後のカットとあって、このエッセイを象徴するようなものにしたいという思いがありました。

当初、「デナリの夕焼け」の楽譜の一部を絵の様にレイアウトしようかとも思いましたが、それだけではイラストとして成立しないので、ならば、栗秋さんが演奏している姿も!? と思いましたが・・・
いやいやそれでは、お話の筋からして、まるで本当にゴーストライターに任せた回があったことになってしまいますね(汗)。

熟慮の末、Mt.DENALIに映し出される夕焼けを、描くことにしました。
だけど 色彩に重きが置かれる夕焼け。
描くのには、少し勇気が必要でした。
モノクロの掲載となった場合にも 夕焼け色に見えなければ!
モノクロの方は、グレースケールに直しただけでは、カラーと同じ様には目に映らないので、入稿の後、ゲラを見ていよいよモノクロと決まったら、再調整しようと思っていました。

結果、最終回はカラーに!!

最終日にも(これまでも毎回) 栗秋さんからメッセージが届きました。

「すべての回にぴったりの50枚、本当に本当にありがとうございました。
(中略)
曲名と同じ最終回の「デナリの夕焼け」のイラスト、残照、日没、黄昏など、まさに「おわり」の回にふさわしい絵ですね。
ワンダーレイクからのサーモンピンクに染まるデナリ、いいですね……。」
と。

いえいえ こちらこそありがとうございます、です!

もっと早めに手放すつもりでしたが、ほかの仕事も同時進行していいて、結局、最終5本、とその前の5本は、担当者にデッドラインを確認してからのギリギリ入稿でした。

途中「このまま出来なかったら間に合わない?」ってもう1人の自分が囁くこと2回くらい(笑)。

50枚のカット、振り返ってみて、描き直したいものもたくさんありますが、やっている最中からでも、常にとっても愉しいお仕事でした。

告知をあまりしていなかったのですが 
偶然 紙面上で私の「名前を見付けましたよ」
とご連絡をくださる方や
「切り抜いてるよ」と声をかけてくれる方、
最終日の朝には「おつかれさま」メールがたくさん届きました。
朝早く、インターホンが鳴って出てみると、ご近所の方が、お野菜や何かをたくさん手に下げて持って来てくださって
「いろんな知らない世界を見せていただきました」
と労ってくれました。
栗秋さんのお手柄まで、横取りしちゃった気分でした。

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